東京最古の寺院、浅草寺。年間3000万人を超える参拝者が国内外から訪れます。なんにでもご利益があるとされる「観音様」は、都内屈指のパワースポットです。
境内には、雷門、仲見世、宝蔵門、五重塔、本堂など多くの見どころがあり、ほおずき市、羽子板市、初詣、など、年中行事も有名です。浅草名所七福神の大黒天様も祀られています。
もちろん、境内を出ても周辺にはグルメ、浅草の観光スポットや見どころがたくさん! ぜひ浅草寺にいらしてください!
▼目次
1 浅草寺の歴史・縁起
2 ご利益
3 アクセス、行き方、場所、地図
4 営業時間
5 境内の様子
6 御朱印
7 浅草寺周辺のグルメ、見どころ、観光情報
浅草寺の歴史・縁起
歴史・縁起
飛鳥時代、推古天皇36年(西暦628年)の時、隅田川で桧前浜成、竹成(ひのまえのはまなり、たけなり)という兄弟が漁をしていましたが、その網に観音像がかかったそうです。この観音像を、土地の文化人であった土師真中(はじのまつちのみこと)のもとに持っていくと、大変ありがたいものであることがわかり、この観音様に豊漁を願うと大豊漁となった、という話もあるそうです。その後、土師真中は出家し、自宅を寺に改めて供養したのが浅草寺のはじまり、と言われています。この観音像が浅草寺の本尊となっていますが、絶対秘仏とされ公開されていません。なお、二天門そばにある浅草神社は、明治元年(1868年)に出された神仏分離令により、浅草寺から袂を分けたもので、浅草寺縁起にゆかりの深い三名、土師真中、桧前浜成、桧前竹成を御祭神としてまつった神社です。
浅草寺の宗派について
もともと天台宗のお寺でしたが、第二次世界大戦後の昭和25年(1950年)に独立。独立した経緯には諸説あり、同じ天台宗で上野に建立された寛永寺との関係が影響しているとの説もあるようですが、詳細は不明なようです。現在は、観音菩薩を本尊とする「聖観音宗」となり、約20の寺院が属する聖観音宗の総本山となっています。
読み方について
読み方は、「あさくさでら」ではなく、「せんそうじ」です。読み方の由来については諸説あるようです。仏教は中国の影響を強く受けていて、お寺の名前の読み方では、中国の発音に近い読み方、つまり、音読みが使われることが多いという説があります。
ご利益
浅草寺は、あらゆることにご利益があるといわれますが、浅草寺にはたくさんのお堂がありますので、詳しくご利益をご紹介したいと思います。(各お堂の外観などは、「境内の様子」をご参照ください。)
本堂
ご本堂でまつっているご本尊は観音様、正確には「聖観世音菩薩」様です。観音様は特に慈悲深く、所願成就にご利益があると言われています。願ったことを叶えてくださる、つまり、お願い事全般にきくと言われており、これが浅草寺はどんなことにもご利益があるといわれる所以でしょう。
淡島堂
淡島堂は淡島明神を勧請して建立したもの。
淡島明神は女性の神様で、ご利益も女性に関係するものが多く、婦人病の回復や妊娠、安産にご利益があると言われています。
淡島堂の近くには、針供養とう?があり、裁縫の上達にご利益があると言われています。
銭塚地蔵堂
銭塚地蔵堂は商売繁盛にご利益があると言われています。
昔、ある武士の一家が、庭からお金がつまった壺(銭塚)を地中から見つけましたが、このようなお金に頼らずに生きていくということから、その銭塚を埋め、暮らしたところ、その家は大いに栄えたと伝えられています。
弁天堂
本堂から少し離れたところに、弁天山と呼ばれる小高い丘があります。浅草寺の除夜の鐘が撞かれる場所でもあります。その丘の上に弁天様をまつった弁天堂があります。弁天様はよく琵琶を持った姿で描かれますが、音楽をはじめ、芸事、芸能関係にご利益があると言われています。浅草寺の弁天様は「関東三弁天」にも数えられています。
六角堂
影向堂脇にある六角堂のご本尊は、日限地蔵と呼ばれていて、「○日までに△する!」のように、日数を決めてお祈りすることで、願い事が叶うと言われています。
薬師堂
薬師堂のご本尊は薬師如来。健康面にご利益があると言われています。
一言不動
薬師堂の近くにあり、願い事をひとつに決めてお願いすることで、願い事が叶うと言われています。
久米平内堂
仲見世を通って宝蔵門までくると、右手に久米平内堂があります。久米平内堂は、縁結びにご利益があると言われています。
久米平内堂では、久米平内という江戸時代の剣の達人をまつっています。この久米平内という人、辻斬りをしていたという話もあり、晩年、浅草寺境内の金剛院で修行をするとともに、罪を償うために、石に自分の姿を刻み、人に踏み付けてもらうようにしたようです。この「踏み付け」が、いつしか「文付け」に転じて、今では縁結びにご利益があるパワースポットとして有名になっています。
鎮護堂
もともと伝法院の火除け祈願として建立されたそうで、火除け、盗難祈願などにご利益があると言われています。また、鎮護堂は「たぬき」にゆかりがあり、「たぬき=他抜き=他の者を抜く」ということで、落語家や歌舞伎役者からの信仰もあるそうです。
アクセス、行き方、場所、地図
各線の浅草駅で降りれば、徒歩数分で浅草寺境内に入れます。バスも以下のもので行くことができます。地図をご参考にしてください。
電車
東武スカイツリーライン:浅草駅より徒歩5分
東京メトロ銀座線:浅草駅より徒歩5分
つくばエクスプレス:浅草駅より徒歩5分
都営地下鉄浅草線:浅草駅より徒歩7分
バス
都営バス
京成タウンバス
台東区循環バスめぐりん
車
浅草寺には駐車場がありませんので、ご注意下さい。
地図・場所
地図については下記をご参照ください。
住所:〒111-0032 台東区浅草2-3-1
電話番号:03-3842-0181
営業時間
浅草寺にまつわる「営業時間」まとめてみました。
境内に入れる時間
浅草寺の境内は広く、境内には24時間入ることができます。ただし、本堂をはじめお堂には開門・閉門時間がありますので、ご注意ください。ご本堂前にはお賽銭箱が常設されていますので、参拝自体は24時間できる状態になっています。
本堂などの開門時間と閉門時間
4月〜9月 |
6:00開門〜17:00閉門 |
---|---|
10月〜3月 |
6:30開門〜17:00閉門 |
御朱印の受付時間
御朱印の受付時間は9:00〜17:00です。御朱印は影向堂でいただけます。
ライトアップの時間
毎日、日没〜23:00
浅草寺では、雷門、宝蔵門、本堂や五重塔がライトアップされます。光に照らされた朱が夜の闇に映え、とても綺麗です。
浅草寺では、夜でも人が全くいなくなることはまれですが、日中と比べると格段に落ち着いた雰囲気になります。ライトアップを楽しみながら、夜の浅草寺を散歩してみてはいかがでしょうか!
23:00以降は、ライトアップがなくなり、仲見世の軒先の電球、本堂前の授与所の照明、本堂周辺の照明くらいになります。
仲見世の営業時間
仲見世は商店街のため、開店時間〜閉店時間はお店により異なります。早いと8:00から開店し、19:00頃には閉店します。
伝法院庭園の営業時間
普段は閉じられており入れませんが、2014年以降は期間限定で特別公開されています。年により異なりますが、公開期間は、だいたい3月中旬〜5月中旬くらい。入園時間は10:00〜16:00(16:30閉館)、入園料金は大人300円です。
境内の様子
浅草寺の境内はとても広く、多くの見どころがあります!
雷門
浅草寺にくるとまず目に入るのが雷門です。もちろん道順にもよるのですが、浅草寺の山門、つまり入口はこの雷門ですし、雷門につるされた大提灯は絶好の記念撮影スポットでもあるので、ぜひ雷門をくぐって浅草寺へ向かってみてください!
現在の雷門と大提灯は1960年に造られたられたもので、雷門につるされた大提灯は、高さ3.9m、直径3.3m、重さ約700kgという巨大さです。雷門の正式名称は、風神雷神門といいます。門の両側に、雷神(左側)と風神(右側)の像がまつられています。雷門と大提灯の歴史・由来などについては、こちらの記事もご参照ください。
仲見世
雷門をくぐると、250メートルにわたり、約90軒が軒を連ねる参道が続きます。これが日本で最も古い商店街の一つと言われる「仲見世」です。
非常に混雑しますが、時代や浅草らしさを感じさせるお店が続き、飽きることはありません。個人的には揚げまんじゅうがおすすめです。
仲見世の起源は古く、江戸時代にまでのさかのぼるようです。「仲見世」という名前の由来にも諸説あるようです。仲見世の歴史や由来については、こちらの記事もご参照ください。
宝蔵門
仲見世の終わりには大きな門がそびえたちます。高さ約21m、横幅約21mの巨大な門、「宝蔵門」です。宝蔵門は天慶5年(942年)に造られたのが最初のものといわれていますが、幾たびも火災に見舞われ、焼失されてしまいます。現在の宝蔵門は昭和39年(1964年)に大谷米太郎の寄進によって再建されたものです。大谷米太郎はホテルニューオータニの創始者として有名で、本堂裏の駐車場を挟んだ浅草寺病院近くに、大谷夫妻の像が建てられています。
雷門と同じように、宝蔵門のにも大きな提灯が下がっています。小舟町から奉納された大提灯で、江戸時代から350年以上もの間、奉納が続けられているそうです。
門の両サイドには、迫力ある仁王像がおかれています。高さ約5mもある大きな仁王像で、向かって右が吽形像(うんぎょうぞう)、左が阿形像(あぎょうぞう)。
仲見世から宝蔵門をくぐったら、ぜひ宝蔵門の方を振り返ってみて下さい。宝蔵門の裏には、大きなわらじがかけられています。長さは約4.5mもの巨大なわらじで、山形県村山市から奉納されたもです。
五重塔
宝蔵門をくぐるとすぐ左側あるのが五重塔(ごじゅうのとう)です。高さ約50mもあるので、遠くからからもよく見えます。
この五重塔も、宝蔵門と同じく、天慶5年(942年)に造られたのが最初のものといわれていますが、やはり、幾たびも地震や火災に見舞われています。木造だったこともあり、特に火災によって数回倒壊してしまっているそうです。現在の五重塔は昭和48年(1973年)に、鉄筋コンクリート造りで再建されたものになります。
平成28年6月からは、塗装等の修繕に入っており、最近ではネットがかけられた姿しか見れなくて残念です。修繕は平成29年9月に終了の予定です。
現在は宝蔵門の左手にある五重塔ですが、当初は宝蔵門をはさんで逆側にあったそうです。宝蔵門の右側を歩いていると、このような石碑が見つかります。これが、もともと五重塔があった場所です。
お水舎
参道右側にはお水舎があります。お水舎も非常に立派なものです。こちらで手浄めてから本堂にお参りしましょう。天井も立派な造りです。
本堂
本堂は、もともと大化元年(645年)に建立されましたが、やはり、何度も焼失しています。実際に皆さんが目にしている本堂は、昭和33年(1958年)に建てられたものになります。2008年には50周年を迎えました。高さ約30m、横幅約35mという大きな本堂で、屋根はチタン製の本瓦葺です。本堂の正面に立つと、ここにも大きな提灯があります。高さ約4.5m、横幅は約3.5mという大きな提灯には、「志ん橋(しんばし)」と書かれています。浅草・新橋の料亭や芸者の方やその組合の方が奉納された提灯になります。大提灯の下あたりに、お賽銭箱がありますが、本堂内にはもっと大きなお賽銭箱があります。本堂に入ると、参拝客でごった返していることが多いですが、ぜひ、天井を見上げてみてください。大きな龍(おそらく、浅草寺の山号・金龍にちなんだ「金龍」をあらわしたものと思います)、天女が見えます。
影向堂
影向堂は「ようごうどう」と読みます。本堂向かって左手にあります。影向衆(ようごうしゅう)と呼ばれる、観音様の活躍に協力されいる仏様方が、この影向堂にまつられています。
現在の影向堂は、平成6年(1994年)に造られたものです。影向堂に入って正面には、聖観世音菩薩を中央に、左右にそれぞれ4つづつ仏様がまつられています。左側には浅草名所七福神の大黒天様がまつられており、ぜひ、お参りしていただきたいお堂です。入って右手が御朱印所になっています。
都内最古の木造建造物とされる六角堂は影向堂の近くにあります。
淡島堂
淡島堂の読み方は「あわしまどう」で、影向堂のさらに左手、境内の中では、お参り町やROX方面にあります。もともと、元禄年間に紀州から淡島明神を勧請したもので、現在のお堂の位置となったのは、平成6年(1994年)からです。
淡島堂だけでひとつの境内のように区切られた作りになっており、毎年2月8日の針供養で有名な魂針(こんしん)供養之塔もこちらにあります。
薬師堂
薬師堂は、影向堂から淡島堂への道の途中にあります。
現在のお堂は、平成6年(1994年)に現在の場所に移され、改修工事されたもので、近くには、一言不動がまつられています。
薬師堂
一言不動
銭塚地蔵堂
商売繁盛にご利益があるとされる銭塚地蔵堂(ぜにづかじぞうどう)は、浅草寺境内のなかでも、はなやしきに近いところにあります。かんかん地蔵も祀られています。
久米平内堂
宝蔵門の右手に、「久米平内堂(くめへいないどう)」という緑色の旗が掲げられた場所があります。もともと江戸時代に建立されたお堂だったそうですが、やはり、火災で焼失し、現在目にしているのは昭和54年(1979年)に再建されたものになります。ここでは、久米平内という人物を祀っていますが、今ではそのご利益、縁結びで有名になっています。
弁天堂
浅草寺の本堂から南東の方向、少し離れたところに、小さな丘があります。15段ほどの石段を上った小さな丘の上に、弁天堂があり、この丘は「弁天山」と呼ばれています。関東三大弁天の一つにも数えられる弁天様を祀っていますが、この浅草寺の弁天様は「老女弁財天」と呼ばれる、珍しいものです。弁財天というと、若い弁天様が描かれていることが多いと思いますが、この弁天様は、白髪で、甲冑を身にまとい、手には長い剣を握っているそうです。
弁天山には、大きな鐘楼があり、浅草寺の除夜の鐘にはこの鐘楼が使われています。
浅草神社
三社様の名で親しまれている浅草神社ですが、二天門そばにあります。
有名な三社祭は浅草神社の例大祭です。浅草寺の起源に深く関わった土師真中、桧前浜成、桧前竹成を御祭神として祀るほか、浅草名所七福神の恵比寿様も祀られています。浅草神社のご利益や御朱印などは、こちらの記事も参考にされてください。
ライトアップ
夜の浅草寺はとてもお勧めです。営業時間の箇所でも紹介したように、境内には24時間入れ、ライトアップは20時〜23時ごろ行われています。お堂や巨大な門や塔がライトアップされ、美しい朱色が夜の闇に光っている姿は、必見です!
御朱印
受付場所
御朱印は影向堂でいただきます。本堂向かって左に影向堂があり、影向堂に入って右手が御朱印の受付になっています。浅草寺境内は広いですが、本堂付近には御朱印の案内板がつけられていますので、その矢印に従えば影向堂につきます。影向堂の中では、そんなに長くはありませんが、順番待ちの列ができていることが多いです。窓口まで来たら、いただきたい御朱印の種類を伝え、穂初料を納め、番号札をいただき、しばらく待ちます。準備ができたら、番号札と交換で御朱印がいただけます。
受付時間
9:00〜17:00
浅草寺の御朱印
穂初料(300円)を納め、金龍山浅草寺・観音様の御朱印をいただきました。
浅草名所七福神の御朱印
穂初料(300円)を納め、大黒天様の御朱印をいただきました。
※2016年12月の情報です。営業時間や価格などの情報は変更されている場合があります。
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